File No.22 「Available」
「あのビール、また飲みたい!」ってありますか?
でも、大概飲めないことの方が多いですよね。
なぜでしょう?
それは“造ってない”から。
そこが、ある意味、クラフトビールの面白いところでもあるのですが・・・
今日はその辺のところを掘っていきましょう。
CBPのビール。次のビールが25作目になります。「Fossa Magnaもう一度飲みたい」とか、「Challenger Deep、次いつ造るの」とかいろいろ言われます。
で、基本、CBPのビールは“出たとこ勝負”の【限定醸造】です。Fossa MagnaもChallenger Deepも3回ずつ造っていますが、基本的には全部限定醸造なんです。
これが所謂「リリース形態」。
どういう形でお客様に届けるか、という事。
その種類はざっくり言って4つ。
①通年(Year Round) いつでもある
②季節 (Seasonally) 季節ごと、3ヶ月おき、など
③限定 (Limited) 基本的に1回だけ。コラボビールもこれ
④入替(Rotated)不定期で何度も造る。Challenger Deepもある意味これ
ですから「もう一度飲める」は、①、②のうち毎年リリースされるもの、④ということになります。
国産のものはこれで良いのですが、問題はIPA本舗で主流のアメリカのビール。
例えアメリカでは通年商品でも、輸入のタイミングでしか飲めません。
Simtraが良い例ですね。地元カリフォルニアのオーバーンに行けば“いつでも”飲めるのですが、日本では・・・です。
通年でもそうなので、例えば「毎年春に」とか「3ヶ月毎に」とかの場合でも、インポーターが輸入するとも限りませんし、StoneのEnjoy By のように、ブルワリーが卸さないことだってあります。
ほんと、同じものを飲むって、クラフトビールに限って言うと、結構難しいのです。
話は変わりますが、アメリカでは、このリリース形態をAvailable(アヴェイラブル)といいます。
「Available Year Round」みたいな使い方です。
また、このAvailableは
「Available in 16oz Cans」(16オンス缶での販売)
「Available in draft only」(樽だけで販売)
みたいな使われ方もする便利な言葉です。
ブルワリーのサイトなどでよく出てくる言葉なので、覚えておくと良いかと思います。