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🍻【ビールの話をしよう】File No.17「地ビール?」

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出た!
と思われた方も多いと思います。
地ビールについて話しましょう。
私、日頃、地ビールをけちょんけちょんに言ってますが、地ビール自体を否定はしていません。地ビール醸造所のIPAはやばい、と思って批判しているに過ぎません。

さて、よく聞く質問に「地ビールとクラフトビール、どう違うの?」というのがあります。
地ビールはもともとはドイツの醸造所事情にリンクします。ドイツではそれぞれの街に小さな醸造所がたくさんあって、それぞれ地元特有のスタイルのビールを造っています。同じものを延々と。たまに変わったものを造る場合もありますが、基本的には同じもの。
ケルシュならケルシュばっかり造る、みたいな。
で、日本では35年ほど前の「第1次地ビールブーム」の時には、ほとんど全てドイツ式の醸造方法で、ヴァイツェンやピルスナーなどを造る、ってのが原点でした。
「ドイツまるごと、なんでもスタイル」という感じですね。
で、まさしくこれが【地ビール】。
ここまでは良いんですけど、当時、醸造技術の無さから「高くて不味いビール」と酷評されました。
で、本当に良くないのが、そいつら(あえてこう呼びます!)が、こともあろうに、売れるからという理由でIPAに手を出して、クッソ不味いビールを垂れ流してる、という図式。
誤解を恐れずに言うと、IPAはアメリカのもの。IPAがここまで発展したのはアメリカ人の探究心があってのこと。このフィロソフィーを踏襲せずに、何をもってIPAなのかの“不必要な議論を必要とする似非IPA”を産出することになるのです。
何が言いたいかというと、「造れもしねえのに、流行ってるからって、タラタラ造ってんじゃねぇよ、バーカ」ってやつです。
私、実は本気で怒ってるんです。
「地元のだから飲む」→「あまり美味しくない」→「ヴァイツェンの方が好き、だってIPAより美味しいもん❤️」→「IPAって苦いだけでしょ」っていう図式が、まぁ、日本全国津々浦々、めっちゃくちゃ蔓延ってます。
そういう人は結構頑なにIPAを拒んだりします。
やっとの思いでアメリカの比較的軽めのHazy IPAなどを飲ませると、「あら、やだ、美味しい」みたいなね。
こういう苦労の先に「でも、やっぱり地元のビールが・・・」ってなる事も多いので、お好きにどうぞ、と思います♪

で、じゃあ、「クラフトビールとの違い」ですが、これもまた複雑な事情があります。
日本では、ブルワリーに就職して醸造技術を学ばないとビールは造れません。で、学ぶ先は前出の【地ビール屋】。そして地ビールの製造方法を学んだ地ビール野郎が、次々と地ビール小僧を増殖させていき・・・
という、夢のような劣悪スパイラルを産み出すのですが、今は「第3次ブーム」の真っ只中。
かなり多くのアメリカ人ブルワーが日本にやって来て、醸造技術を伝播し始めた事から、今では【見事な日本人ブルワーが居る醸造所】がちらほらではじめています。
こういうのが「クラフトビール」なんだと思います。

今、日本には900くらいの醸造所があると言われています。
私の頭の中でざっくり分類すると、
600社が地ビール
100社がクラフトビール
残り200社が“ハイブリット”っていう印象です。

私、日本のブルワリーが嫌いなのではありません。
不味いIPAが嫌いなのです。
あ!不味いって、好みの話ではないですよ。
「モノ」として成立しているかという根源的な話です。

すみません。
今回、愚痴っぽくなっちゃいました(笑)