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AI小説「IPA本舗」第22話

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第22話「仙台市との対話」

「仙台市と組めば、もっとスムーズに場所を確保できます。」

新たな大規模醸造所計画に向け、佐川はそう言い切った。

青山はすぐに渋い顔をする。「市と組むって…ちょっと大事すぎないか?俺たちは民間のブルワリーだぞ?行政を巻き込むなんて、そんな簡単な話じゃないだろ。」

佐川は微笑みながら、「だからこそ、動く価値があるんですよ」と続けた。「行政と連携すれば、設備投資の補助や税制面での優遇も期待できるし、何より仙台の観光資源としての価値も上がる。クラフトビールの街、仙台。その先駆けになるんです。」

青山は腕を組み、考え込んだ。「でもさ、市が動くとなると、こっちの自由が効かなくなる可能性だってあるだろ?行政に振り回されるのはごめんだ。」

佐川は静かに頷いた。「もちろん、それは考慮します。でも、ジオフィジクスはすでに全国から注目されている。今のままでは、供給が追いつかないのは明白です。このままの規模じゃ、成長が止まる。」

青山はまだ納得しきれない。「そんな簡単に話が進むもんなのか?役所ってのはそういうもんじゃないだろ。」

佐川は自信満々に、「それが、そうとも限らないんですよ」と言った。

その時、店のドアが開いた。

「何の話?」

裕子だった。

カウンターに腰掛けると、青山と佐川が深刻そうな顔をしているのを見て、「なんだか難しい顔してるわね」と笑った。

佐川が軽く説明すると、裕子は「仙台市と組むの?」と興味を持ったようだった。

「そうなんですが、青山さんが難色を示してまして…」

すると裕子は少し考え込んだ後、ふと「あれ?私、もしかしたら力になれるかも」と呟いた。

青山と佐川が驚いた顔で裕子を見る。「え、どういうこと?」

「実はね、昔、仙台市役所の開発部門に勤めてた人と知り合いだったの。その人、今は仙台市の経済局で観光振興を担当してるのよ。ついこの間も会ったけど、『仙台のクラフトビール文化をもっと推したい』って言ってたわ。」

佐川は食いついた。「それは…もしかして、市との橋渡しになれるってことですか?」

裕子は頷いた。「そうかもね。ちょっと連絡してみるわ。」

青山はまだ半信半疑だった。「…そんな簡単に話が通るもんなのか?」

「やってみなきゃ分からないでしょ?」裕子はスマホを取り出し、さっそく連絡を取り始めた。

数日後、裕子の紹介で青山と佐川は仙台市の経済局の担当者・久保田と会うことになった。

「いやぁ、IPA本舗の裕子さんから連絡をもらったときは驚きましたよ。」久保田はにこやかに言った。「それに、ジオフィジクス・ブルーイングの話はすでに耳にしてました。仙台のクラフトビールシーンを大きく変えようとしていると。」

👿「IPA本舗の裕子さん」っていう表現はちょっとおかしいんじゃない?

佐川がすかさず話を続ける。「まさにその通りです。現在の規模では供給が追いつかず、全国の需要に応えられない状況になっています。そこで、新しい醸造所を作るために、市の協力を得られればと考えています。」

久保田は腕を組んで考え込んだ。「なるほど。確かに、仙台には地元のクラフトブルワリーはいくつかありますが、全国的なブランドとしてはまだ少ない。ジオフィジクスが仙台の名を広める存在になれるなら、市としても支援を検討する価値はあるかもしれません。」

青山は慎重な姿勢を崩さず、「でも、市が動くってことは、俺たちにとって制約が増えるってことにもなりかねない。そこが心配なんです。」と率直に言った。

久保田は笑いながら答えた。「ご安心ください。市としては、あくまでサポートです。決定権はあくまで事業者側にありますよ。」

佐川は満足そうに頷いた。「それなら、具体的な話を進めてもいいですね。」

青山はしばらく考え込んでいたが、佐川が「ここで動かなかったら、また供給不足に悩むことになりますよ?」と畳み掛けた。

「…分かった。」青山は渋々ながらも頷いた。「ただし、俺たちのビール造りに口を出されるようなら、すぐに手を引く。それだけは絶対だ。」

久保田はにこやかに頷き、「仙台のクラフトビールの未来、楽しみにしています」と言った。

青山はまだ納得しきれない部分もあったが、佐川と裕子の動きに助けられ、ようやく新しい醸造所の計画が本格的に動き始めることになった。

ミーティング後、佐川がすぐに候補地の絞り込みを開始した。仙台市の再開発エリアの一つである広瀬川沿いの旧工場跡地が最有力候補となり、今後のプロジェクトの拠点として検討されることになった。

裕子は、「まさか私がこんな形で役に立つとはね」と笑いながらグラスを傾けた。

青山は微笑みながら、「本当に助かったよ」と答えた。

【登場人物】

青山・・・IPA本舗店主/ジオフィジクスブルーイング社長

佐川隆一・・・投資ファンド社員/ジオフィジクス専務

菅原裕子・・・IPA本舗店長

久保田・・・仙台市職員

続きはまた今度